第39回 日本脳腫瘍学会学術集会

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ご挨拶

第39回日本脳腫瘍学会開催にあたって

第39回日本脳腫瘍学会 会長 村垣 善浩
(東京女子医科大学 先端生命医科学研究所)

この度、第39回日本脳腫瘍学会を2021年12月5日(日)から12月7日(火)に神戸・有馬グランドホテルにおいて、開催させていただくことになり鋭意準備を進めております。東京女子医科大学先端生命医科学研究所および脳神経外科学教室として本会を執り行うことを、川俣貴一教授・講座主任とともに大変光栄に存じますと共に、会員や参会者にとって有意義な学術集会となるよう、よりよい準備と運営を行うことに大きな責務を感じております。

現在コロナ禍も第5波が終息し、全国でのPCR検査陽性者の死亡0の日が1年半ぶりにあったとニュースで報じられました。今後の感染状況は予想がつきませんが、様々な感染対策を講じた上で、基本は現地で対面の集会を予定しています。もちろん、参加者の様々なニーズやリスクマネージメントの観点から、ハイブリッド形式としてWEB講演やWEB参加が可能なように準備を進めています。

コロナ禍対応のために盛んとなったWeb学会の対極にあるのが合宿形式の研究会や学会であり、脳腫瘍関係で最も歴史ある本会もその一つです。その源流は悪性脳腫瘍を徹底的に討論する米国アシロマカンファレンスであり、日本では1980年から「日光脳腫瘍カンファレンス」、1992年から「日本脳腫瘍カンファレンス」、2002年からは「日本脳腫瘍学会学術集会」として発展してきました。本会は、最先端の研究を公式発表し質疑応答するのみならず、素朴な疑問や研究の深層そして未発表研究結果等を直接会って議論する機会を提供する場です。日々多忙な日常臨床の場所から物理的にも精神的にもひとときでも離れられるよう、参加者が一つのホテルに泊まり込み、会期中朝から晩まで心おきなく脳腫瘍について語り合える独特なスタイルを、設立当初より一貫して続けて参りました。社会情勢の変化にもよりますが、今回も従来スタイルで開催すべく事務局一同準備を進めております。

今回テーマを「One Team for Brain Tumor Moonshot」といたしました。Moonshotの語源は、人類が月にいくという途方もない目標をケネディ大統領が宣言したことに由来していますが、この不可能と考えられた夢を実現できたという縁起がいい意味も込められています。脳腫瘍の予後改善のためには、患者さんを中心として、主治医となる脳神経外科医や小児科医、そして基礎研究者、病理医、放射線科医、リハビリテーション医、腫瘍内科医、薬剤師、看護師、作業・理学療法士や社会福祉士等のメンバーが、One Teamとして連携の取れた診断治療を行うことが必要です。ラグビーワールドカップで日本チームが決勝トーナメント進出というMoonshot-無理と思われる”夢”のような大きな目標-を達成したのも、One Teamの元に日々鍛錬した結果だと思われます。本会ではそのOne Team医療を推進されてきた現在MDアンダーソンに勤務の上野直人先生にご講演頂くとともに、新任の領域担当理事の先生方からの各分野トピック紹介や男女参画のセッションを設け、そして患者会の方にもご発表いただきます。

招待演者として、Moonshotといえる膠芽腫に対する2種類の新規治療法をランダム化試験で確立したRoger Stupp先生、サイバーナイフというロボット医療機器を実用化したJohn Adler先生にご講演をお願いするとともに、Moonshotセッションを設け国産新治療の実用化につながり得る研究をご発表いただきます。一方、基礎領域では、神経系発生研究で有名な後藤由季子先生、がん遺伝子解析で成果を上げておられる宮野悟先生、そして言語ネットワークの解明に取り組んでおられる酒井邦嘉先生にご講演頂きます。こうして多くの皆様とOne Teamとなり、 脳腫瘍の劇的な予後改善というMoonshotを達成するために、新規の診断・治療・支援の方法やそこにつながる基礎・橋渡し研究の発表と多角的な議論が行える環境を提供したいと考えています。

有馬温泉は私が医学を学んだ神戸大学と同じ神戸市に位置する、日本三大古湯の一つです。近年リニューアルされた有馬グランドホテルにおいて、感染状況が許せば、伝統である夜のポスターセッションでも大いに議論いただきたいと思います。WEB会議では実現できない、異なる領域の皆様が異なる地域を訪れ、予想外の方々と出会うことによる新たな発想の創生を、実会合 in-personで達成させる、皆様にとって意義深い2021年学術集会となることを期待しております。

多くの皆様のご参加をお待ち申し上げます。

第39回日本脳腫瘍学会学術集会
会長 村垣 善浩
東京女子医科大学 先端生命医科学研究所

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